大阪市には消防団がない(2)

先日、水防団の訓練があったので、その事について書いてみたいと思います。

 

まず、訓練の2か月前ぐらいになると、大阪市長の命で出動要請書が届きます。

訓練の時期はだいたい決まっていて、水害の多い梅雨~秋頃に何度か実施されます。ちなみに、訓練など水防団として活動する時に限って公務員扱いになるようです。

 

当日は仕事を休んで参加しました。

自分の担当地域の防潮扉を開閉し、避難所に避難するのが一連の流れです。扉の開閉時、レールと滑車にグリスを注入し、レールにゴミなどが溜まっていたら掃除をします。作業自体は簡単なものですが、大人でも数人がかりの力仕事です。

 

いざという時、この作業を駆けつけてやるんですね。

本当は役所から遠隔操作でできるんだけど、動作不良で動かなかった場合に備えてマニュアル操作をやっておく、ぐらいなものかと思っていたら違うようです。(遠隔操作の話は20年ぐらい前からあるようですが、まだ実現していないようです)

 

実際にやることを確認できて、収穫はありました!

が、本当に危険が迫った状況でやれるのか、自信を持つには至りませんでした。

訓練できる回数が少なく、役割はその時駆けつけたメンツによって変わるんですから、誰がどの役割でもこなせるようマニュアルを整備しておくとか、時間を計測しながら短縮を図っていくとかの工夫がいるんじゃないかと思います。

特に次の3つが改善されたら劇的に良くなると思う・・・

  1. 若い世代がいない
    この訓練に限らずですが、ほとんどが50代以上。
    ならば、期間が経つごとに規模が縮小するのは見えている。
    実際には扉閉めてからが避難の始まりだから体力は必要。
  2. マニュアルがない
    人の入れ替わりが少ないから、マニュアル化されていない。
    工具の場所や準備する個数など、事前にやることがわかっていたら、それに沿って確認していけばいいし、都度段取りを確認しなくていいし、訓練の効果も高いはず。
  3. 訓練にハリがない
    地震が起こってから、津波が来るまで時間は意外と短い。
    計測しなければ短縮するための工夫も生まれない。