逃げるのも、たまに役に立つ
大阪に移り住んだばかりの頃、立て続けに狂人と遭遇してしまい、一時期、大阪はとても怖いトコロだという価値観が作られていました。知らなかったにせよ、踏み込んじゃいけないエリアに迷い込んでしまったのは、私の不徳の致すトコロ。
何気なく走っていると、だんだん街の雰囲気が変わっている事に気づいたものの、おかしいと思いながらもクルマを進めていると、昼間なのにモノクロ映画みたいな雰囲気に包み込まれていました。
道端で炊き出しをしてるオッサン、オッサン、オッサン・・・女子供の姿は見えない。リアカーを曳くオッサン。夏なのに真っ黒な革ジャン・・・と思ったら、日焼けとも垢とも区別つかない自前の皮じゃん。
そう、そこはN15H1N▲R1。
信号待ちしていると、後ろのほうから
どりゃああああっーーーーー!!」
と、ワケのわからん奇声とも怒声ともつかぬ声で追っかけてくるオッサンの気配。
こっちは真っ赤なオープンカー。幌全開で女連れ。どう見ても、分が悪い。
彼らのナワバリに土足で踏み込んだこっちが悪い。
本能的に危険を察知したので、信号なんか待たず、追いつかれる前に走り去りました。
あれは洗礼だったのでしょうか。
その後、この辺を何度か通る事があったものの、同じような体験をしたのは後にも先にもその1回きりでした。悪目立ちするデザインというのも、時と場合によっては考え物のようです。
ほんだらの~!